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注目テーマ - 病理診断インフラ
現在の医療機器、その中でも医療画像処理領域は、その撮像、管理・保管、伝送そしてシェアリングに亘って、スタンドアロン的な医療機器から、よりシステムとしての提案が求められている。以下は、病理診断、その中でも、「術中迅速診断」を例にして、医療画像データ処理インフラの必要性について述べる。
そもそも、医者には我々がふだんお相手頂く診療医と、決して表に出てこない病理医とがある。我々に問診し病名を「見立て」て下さる診療医に対して、患者の患部細胞組織を顕微鏡で観察して、確固たる手術内容、手法、程度等を執刀医に伝える先生が病理医である。
一般的には、胃や大腸など内視鏡で到達できる部位、皮膚や乳房など針を刺したり切開を加えたりすることで病変に到達できる部位では、手術前に生検を行って病理診断できる。しかし、この病変が体の深い部分にあるために生検が難しい(つまりは開いてみないと分からない)場合はこの「術中迅速診断」を行う。病変を執りきったかどうかの確認のため、手術によってとりだされた臓器・組織の断端を調べたり、がんの転移が疑われる部分を調べて手術で切除する範囲を決めたりする時にも行う。病変組織を採取して数分の内に、病名と、いま必要な手術内容を執刀医に伝えねばならない。
病理医が遠隔地にしか居ない場合は、その病変パレート写真の画像データを執刀医は病理医に伝送しなければならない。その際、患部組織の範囲がかなり特定できている場合は、狭い部位の写真のみでよく、伝送容量も通常のキロバイト・レベルでいい。ところが、その患部部位が特定できていない、ないし要切除領域を確定するために、周辺組織の状態をある程度広く精査する必要がある場合は、結構広い範囲の画像化とその伝送が必要になり、10−20ギガバイトレベルの伝送容量を必要とする。このような医師同士の医療データ通信は待ったなしである。病理医は、現在日本では約1,900名しかいないという。ツールとしての医療関連データ通信インフラへのニーズは間違いなく高まっていこう。

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